LNGについて

LNGとは

LNG(液化天然ガス、Liquefied Natural Gas )は、ガス田等から産出した天然ガスを、マイナス162度にまで冷却して液化したもので、無色・無臭の液体です。
天然ガスは石油と同様に、大昔の動植物が地底に堆積し、分解発生したもので、メタンが主成分の気体燃料です。
天然ガスを液化する前段階で、硫黄分、二酸化炭素、油分、水分、塵などの不純物を取り除きます。

写真:LNGサテライト設備

LNGの特性

天然ガスは次のような優れた特性をもった燃料です。

クリーンで無公害

  • 燃料に含まれる硫黄分、窒素分が他の燃料に比べて非常に少ないため、燃焼時の大気汚染物質(SOX等)の排出量が極めて少ない。
  • 燃焼時の二酸化炭素排出量が他の燃料に比べて少ない。

清潔で安全

  • 発火温度や可燃濃度範囲が高いうえに、比重が空気よりも軽く地表に滞留しにくいため、発火・爆発の危険性が少ない。
  • 一酸化炭素を含まないため、ガス漏れによる中毒の心配がない。

優れた供給安定性

  • 今後天然ガスを採掘可能な年数は約60年とされており、石油よりも約20年長い。
  • 中東地域に埋蔵量の約60%以上が集中している石油に比べて、LNGは世界各地に広く分布しており、有事における供給途絶のリスクが比較的小さい。

天然ガスは安定供給できるエネルギー

現在確認されている全世界の天然ガスの埋蔵量は約198兆立方メートルで、原油の確認埋蔵量のおよそ9割に相当するといわれています。
しかも、埋蔵量の60%以上が中東に偏っている原油とは異なり、天然ガスは世界各地に広く埋蔵されています。また、天然ガスの可採年数は、現在の生産水準を基準とした場合、石油よりも長い約60年とされています。